持戻し免除の意思表示と遺留分の関係は?

持戻し免除の意思表示と遺留分の関係は、どのように考えたらいいのでしょうか。

例えば、父が亡くなり、相続人が長男と次男の2人で、そのうち長男にのみ所有財産の大半を占める不動産の生前贈与をしていたとします。

そして、父がこの生前贈与に対して、持戻し免除の意思表示をしていたとします。

この場合、生前贈与は特別受益であり次男の遺留分を侵害しますが、持戻し免除の意思表示をしているときは、どうなるのでしょうか。

持戻し免除の意思表示は、他の共同相続人の遺留分を害さない範囲でしなければなりません。

遺留分算定の基礎となる財産は?

遺留分とは、「一定の範囲内の相続人が最低限保障されている相続分」のことです。

上記の例では、次男には4分の1の遺留分があります。

遺留分に含まれる財産は、被相続人が相続開始時に持っていた財産に、生前贈与した財産の価額を加えた額から債務を差し引いて算定します。

つまり、「相続開始の時に有した財産」+「贈与財産」-「債務」=「遺留分算定の基礎となる財産」となります。

持戻し免除の意思表示は、他の共同相続人の遺留分を害さない範囲で

この点、裁判例では、遺留分を算定するには、最初に基礎財産を算定する必要がありますが、遺留分制度が被相続人の財産処分の自由を制限し、相続人に被相続人の財産の一定割合の取得を保障することを趣旨とするものであることに鑑みれば、被相続人が特別受益に当たる贈与につき、持戻し免除の意思表示をしていた場合であっても、当該贈与財産の価額は遺留分算定の基礎となる財産額に算入されるとしています(最一小決平成24・1・26判夕1369・124)。

なお、遺留分減殺請求により、特別受益に当たる贈与についてされた持戻し免除の意思表示が滅殺された場合、持戻し免除の意思表示は、遺留分を侵害する限度で失効し、当該贈与に係る財産の価額は、その限度で遺留分権利者である相続人の相続分に加算され、当該贈与を受けた相続人の相続分から控除されるとしています。

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持戻し免除の意思表示が認められるのは?


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