遺産の範囲で争いが起こると遺産分割はできますか?

遺産の範囲で争いが起こると遺産分割はできるのでしょうか。

遺産を分ける前に、遺産の範囲について争うことがあります。

遺産の範囲で争いが起きるのは?

動産や無記名債権など名義がはっきりしないものは争いが起こりがちですし、不動産の所有権について争うこともあります。

このような争いは第三者に限らず、遺産の範囲の争いは相続人同士の争いとなる場合もあります。

税金対策で名義変更していた場合は、土地が遺産か特定の相続人の所有物かについて争いになることもあります。

遺産の範囲で争いが発生した場合、最終的に訴訟で決めることになります。

遺産の範囲を決める方法は?

遺産の範囲について遺産確認の訴訟が起きた場合は、遺産分割はできません。

暫定的な分割をして、後で最終的に分割する方法もありますが、家庭裁判所の調停や審判によるときは、結論が出てから分割手続きに入ることになります。

なお、家庭裁判所も遺産分割の審判をする際は、ある財産が遺産かどうかを判断し、遺産分割の審判をすることがあります。

しかし、それは判断のための目安であり、遺産かどうかを確定させるものではありませんから、最終的には訴訟で争うことになります。

訴訟が起きた場合、相続人がいったん遺産分割の審判の申請を取り下げるか家庭裁判所が遺産分割の調停や審判の期日を無期延期し、訴訟の結果を待つことになります。

この訴訟では、共同相続人全員が原告か又は被告として当事者になります。

以上のとおり、遺産の範囲で争いがある場合、範囲を確定させてから分割することになります。