相続とは
相続とは、被相続人(亡くなった人)の財産上の地位を相続人が引き継ぐことをいいます。現在の法律では、遺言がない限りは配偶者・血族が相続人となり、被相続人の遺産を引き継ぐことになります。
相続は被相続人の死亡時から自動的に開始されます。相続人は被相続人が死亡した直後から、遺産の分割やそれに基づく名義変更等の手続をすることになります。
相続では様々な問題が発生します。
まずは、そもそも相続される財産があるかどうか、ということが問題になります。
相続に際しては預貯金や有価証券、不動産等のプラスの財産だけではなく、マイナスの財産、すなわち負債も相続することになりますので、もし負債の方がプラスの財産よりも圧倒的に多い場合には、相続を放棄することも検討する必要があります。
次に、誰に、どれだけ相続がされるのかということが問題になります。
遺言がない場合を前提にしますと、相続人(法定相続人)は配偶者と血族であり、姻族(子の配偶者など)はたとえ生前どんなに被相続人と親しかったとしても、相続人にはなりません。
他方で、存在すら知らなかった血族(認知された婚姻外の子など)が相続人になる場合があります。相続人を除外して行われた遺産分割協議は無効ですので、遺産分割協議を行う前提として的確な調査を行う必要があります。
以上のように相続が発生した場合、様々な調査や書類の作成、交渉、手続きが必要となります。
相続で問題(紛争)となりやすい主な対象は、以下のとおりです。
1 相続の開始
2 遺言の有無と効力
3 相続人又は受遺者の範囲
4 相続財産の範囲と評価
5 特別受益・寄与分
6 具体的な分割方法
7 遺留分