私は、父と一緒に家業の農業を営んできました。他の兄弟はみな家を出てしまい、家業にはかかわっていません。父の遺産は父と私で築いたものなのに、他の兄弟が私と同程度に相続することは納得いきません。どうしたらいいでしょうか。

民法には「寄与分」という制度があり、被相続人の事業を手伝ったり、被相続人の看護をしたりして、被相続人の財産の維持増加に貢献(寄与)した相続人については、その貢献(寄与)に応じた相続分の増加が認められています。

上記の質問の例は、その典型例です。

もっとも、寄与分が認められるためには、その貢献が通常期待される以上の「特別」のもので、その貢献と被相続人の財産の増加との間に因果関係があることが必要であり、その証明はなかなか困難なものがあります。

自分の貢献が寄与分として認められるものかどうかについては、弁護士に相談されることをお勧めします。